病院の治療法と薬
病院での治療方法について
病院に運ばれてきた脳梗塞患者には、まず気道を確保して、呼吸を管理します。口のなかや気道内の分泌物を吸引する、酸素吸入、期間内に管を挿入して酸素を送り込む「気道内挿管」などが行われます。その後、脳梗塞の発作が起こったときの状況や病歴を調べ、検査を行います。検査の結果、詳しい病状がわかれば、詰まった血管や脳に対する治療が行われます。
なお、脳梗塞の治療方法は、発症からの経過時間によって異なります。発症から2週間以内を「急性期」、1か月以降を「慢性期」としてここではみてきます。
※ 脳梗塞の治療には入院治療が必要です
急性期の治療
急性期の脳梗塞治療では、脳の破壊を促進させる血管の詰まりや、脳のむくみ(脳浮腫)を取り除く治療が行われます。なお、血圧があまりにも高すぎる場合や、心臓病があるときを除いて高血圧の治療は行われません。
- 全身管理と合併症対策
発症直後には安静が不可欠です。12~24時間安静し、進行がみられなければ徐々に座ったり立ったりを試みます。また、呼吸の管理も重要で、思い意識障害がある場合には呼吸困難を招くことがあるので、気道を確保するようにします。呼吸が回復しなれければ酸素投与が行われます。さらに、点滴による栄養補給、意識障害時の自力できない排尿・排便の対処、合併症への対応も行われます。 - 抗脳浮腫療法
脳梗塞になると、脳がむくむことがあります。脳がむくんで圧迫されると脳へのダメージが大きくなり、脳ヘルニア(重い意識障害や呼吸異常、瞳孔散大などを招く)を起こしかねません。そのため、むくみを抑える抗脳浮腫薬を点滴します。 - 血栓溶解療法
脳梗塞発作発症後3時間以内ぐらいの超急性期で行われる方法です。脳梗塞の原因となっている血栓を血栓溶解薬で溶かします。血栓溶解療法は、カテーテルを動脈から入れて詰まっている場所の近くまで薬を送り込む方法と、腕の静脈から注射で薬を入れる方法があります。 - 抗凝固療法
抗凝固療法は、血栓をかたまるのを防ぐ目的で行われます。点滴で抗凝固薬を投与し、詰まりかかった血管が完全にふさぐのを防ぐ、血栓が大きくなって脳梗塞の部位が広がるのを防ぐといった効果がります。 - 抗血小板療法
血液が固まるときには、その成分である血小板が集まります。そのため、血小板を阻止して血液を固まりにくくすることで、血液の流れは解決されます。脳梗塞の治療では、再発予防の目的で、血小板のはたらきを抑える「抗血小板薬」が用いられます。 - その他
そのほか、脳梗塞に伴って起きる合併症などを予防する処置も行われます。
慢性期の治療
慢性期の治療では、脳梗塞の再発予防が中心になります。
- 薬による治療
血圧を押さえる薬や、血栓を防ぐ薬、血液循環をよくする薬などを使って脳梗塞発作の再発を予防します。 - 食事の改善
血管が詰まりにくいような食事内容に改善します。 - 血管内膜切除術
脳に血液を送り込んでいる動脈が狭くなっていたり、血栓が付着したりしている場合にこれらを取り除く手術です。脳梗塞の原因となる動脈硬化を防ぐため、再発予防として行われます。 - EC-ICバイパス術
動脈硬化で狭くなったり、ふさがったりした血管のかわりに、新たにバイパスを設ける手術です。薬物治療と比べて再発予防の効果はとくにすぐれていないという意見がありますので、血管内腔がふさがって処置が難しかったり、薬物治療を行っても虚血発作を繰り返したりするケースのような、限られた場合に検討されます。 - 経皮経管血管形成術(PTA)
狭くなった血管にバルーンカテーテルを入れて、中を広げる治療法です。アテローム血栓性脳梗塞に対して有効といわれていますが、適応基準は確立していません。血管内が7割以上ふさがっており、薬物治療での改善が難しく、内膜切除術が不適応なケースでおこわ割れているよです。
以上が脳梗塞の主な治療法となります。これらの治療が行われたあとは、危険因子の管理と食生活の改善、リハビリテーションなどが行われます。
ご紹介したものは代表的なものだけですので、さらに詳しく知りたい方は医師に相談されるといいでしょう。







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